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右派保守派の人材不足を露呈した記事について

 ライブドアニュースにこんな記事があった。

 一見、公平に柳沢問題についての論調を拾っているようだが、完全に「右」に偏っている。それは、ついこの前までは目立たなかった。というのは、全体の人々の意識が「右」に寄っていたからである。ところが、最近では、人々の多くの意識が、少なくとも「中道」ぐらいになってきている。それで、「右」が、普通を装うことが難しくなってきているのである。

 まず、橋下徹弁護士は、別に「柳沢擁護」に限らず、体罰問題でも、従来から「右」よりの発言を繰り返してきた人物で、あるテレビ番組では、改憲を支持して爆笑問題の太田光と激論になっている。政権よりの発言も何度もしており、いわば確信犯である。橋下弁護士は、柳沢発言について、全体を読めば、「女性は子供を産む機械だ」と言いたかったわけではないと解釈したそうだ。この引用自体が、テレビでの短い発言の一部を取り出しただけだから、全体の文脈との関係で彼の発言意図を正確に反映していないかもしれない。

 柳沢発言はたとえが差別的であり、女性蔑視であることは疑いない。そして、その問題発言が、少子化対策を担当する厚生労働大臣であることが、大臣に的確か否かという罷免・辞任要求につながっている。たとえが、それを聞いている人に共有されていないなら、たとえにもならない。つまり、聴衆が「女性は子供を産む機械だ」というたとえに共鳴し、共感していなければ、たとえとして使えない、あるいは、使いづらい。理解されないからである。ところが柳沢大臣は、なぜか、このたとえを使えば、聴衆が講演内容に共感し、理解されやすくなると思ったようだ。しかし、同時に、そうはならない。つまり、目の前の聴衆が、「女性を子供を産む機械」とは思っていないので、かえって理解を容易にできない比喩であり、さらに言ってしまった後に不適切な比喩だったと気がつき、あわてて発言を取り消した。この経過から、本人自身が、このような比喩は、不適切だという自覚があったのは確かである。そう自覚するなら、自らが厚生労働大臣にふさわしいかどうかを自分で判断できるはずだ。自ら辞任すべきである。

 橋下弁護士については、これまでの数々のテレビでの発言を見れば、他人の国語力を批判できるほどの国語力などもっていないことは誰の目にも明らかである。弁護士は、ほとんど暗記力だけに偏った能力の持ち主であって、別に思考力や判断力や思想性や人格が高いというわけではない。それに橋下氏は、そのことを自覚しているらしく、それを認める発言を自らしている。だから、娯楽番組的なのりで言っているにすぎないし、そう受け取るのが普通である。それをさも立派な発言でもしたかのように拾ってくるとはおかしなことだ。

 つぎに大月隆憲の書いたことを持ち出してくるが、この人物は、「新しい歴史教科書をつくる会」に参加したことのある札付きの右派であって、最初から反フェミニズム思想の持ち主であり、そういう特定の位置から言っているのである。おまけに、今、大月が何を言うかなどということを気にしている人は、ごくごく少数だ。

 次に桜チャンネルでの女性の発言だが、ここは右派が集まった右派メディアであって、幽霊信者などの右派新興宗教の信者だのが巣くっているところだ。教祖が女性スキャンダルを起こしたり、信者から金を巻き上げて金ぴか大御殿を建てて贅沢三昧の腐った生活をしていたり、手をかざせば病気が治るなどと人をだまして高い金を巻き上げたりしている者が巣くっている場所なのだ。

 その後の真鍋かおりや西川史子だのが、この手の問題にまじめに答えられるような人間でないことは、多くが知っている。

 最後にネットから、橋下弁護士の言ったということとそっくり同じ命題を繰り返すブログからの引用をつけている。保守派・右派と自民党支持者あたりが、対策として作り上げた反論文があって、それをコピーしながら増幅させて、世論を誘導しようとしている気がしてならない。しかしだとしてもその政治的狙いは、多数をとらえていないことは、昨日の共同通信の世論調査の結果にはっきりと示されている。柳沢擁護の右派・保守派で使えるのが、これらの嫌われキャラの有名人しかいないということは、人材の厚みがすでになく、人材不足であることを示している。

 もっともこの記事の書き出しは、「大臣発言を擁護する声も、少しずつ出てきている?」と?マーク入りで、こういう右の論調もあるよという書き方ではあるが。 

 橋下徹弁護士 「柳沢擁護」に熱弁

 大臣発言を擁護する声も、少しずつ出てきている?   「女性は子どもを産む機械」などと発言し、「女性蔑視だ」「政治家以前に人間失格」などとバッシングされている柳沢伯夫厚生労働相について、「問題だが、少し騒ぎすぎではないか」という見方も出てきている。さらに、2007年2月4日のテレビ番組では、橋下徹弁護士が「(柳沢大臣は)『女性が子供を産む機械』だと言おうとしたわけじゃない」と、柳沢擁護とも取れる発言をして話題になっている。

 「全体の論調はごく普通の内容」と主張
 
  今や「女の敵」どころか「日本の恥」など「国賊」扱いされている柳沢大臣だが、橋下弁護士はTBS系の番組「サンデージャポン」でこう熱弁した。

 「比喩としては問題あるかもしれないが、『女性が子供を産む機械』だと言おうとしたわけじゃない。生まない人、生めない人のことを何も批判している言葉でもないのに、皆が(柳沢大臣の発言を)逆手にとって『生めない人は欠陥なのか!?』、とか、国語力がそんなに日本国にはないのか!」
 
  橋下弁護士は柳沢大臣の今回の発言全体を調べ、全体の論調は「ごく普通の内容」であり、一部分だけを取り上げるのは誤りだ、と主張しているわけだ。
 
  民俗学者の大月隆寛さんも橋下弁護士と同意見のようで、07年2月4日の産経新聞のウェブのコラムで、

 「前後の脈絡すっとばして片言隻句を揚げ足取りして騒ぎ立てるメディアの手癖も恥知らず丸出し。ましてや、その尻馬に乗って女性議員たちが一斉に文句つけるありさまには、いやもう、心底萎(な)えました」
と野党とメディア批判をしているのだ。
   騒ぎすぎではないか、という意見は女性にもある。

 「品格に欠ける発言だが、くだらない問題ですね。野党が批判して辞任要求、そんなことをやってる前に国防含めて国会でやることがあるだろう。メディアも騒ぎすぎで、すごい幼稚な気がします」(ジャーナリストの大高未貴さん。スカイパーフェクTVの日本文化チャンネル桜の番組「報道ワイド日本」 07年1月29日)
これまで大きな問題になるのか、とビックリ

 「全然気にならなかったんですけど。これまで大きな問題になるのか、とビックリして。問題発言ではありますが、そんなこと本気で思っている人いないですし。気にならないと言うか、相手にしなくっていいんじゃないかと」(タレントの眞鍋かをりさん。フジテレビ系「とくダネ」07年2月1日)

 「私達は何とも思っていないのに」(医師の西川史子さん。TBS系「サンデージャポン」07年2月4日)
   ネット上のブログを見ても、柳沢大臣への批判だけでなく、こんな意見も出ている。

 「初めから『問題視させるための報道』である臭いがプンプンすることを考えれば、文字通りには受け取らない方が良さそうだと私は思った。またこれに反応しているのが、社民党の福島さんやら『自称女性と弱者の代表』たちなので、余計疑わしいと思ってしまったのだが(苦笑)」

 「たとえをちょっと間違えただけで、ここまで批判されるか?大臣だから、発言の責任ってのは重いとしてもだよ。全文読んだら、言ってることは普通のことでしょ。マスコミも野党も、あげ足取りのような気がしてならないんだよねえ」

批判の大合唱だけ、というのとは情勢がちょっと変わってきたのかもしれない。(2007年02月05日)

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