« 反改憲派急増中 | トップページ | 「自由と生存のメーデー」デモに420名 »

生協法改悪反対・転載

 皆様へ

 金(コン)です。

 以下の件、転送大歓迎です。

 メーリングリストでも何度かご紹介してきましたが、現在、生協法改正案が国会で成立しようとしています。

 結論を先に述べますとこの法案の内容に対して異議申し立ての声をあげていただけるよう呼びかけます。

  今回、日生協という生協のナショナルセンターを初め、生協界がこの法案を支持し、早期の法案成立に向けて動いている現状です。

 しかし私は今回の法案については国家による生協への介入を可能とする条項が含まれており、問題が大きいと捉えています。

 実は予想以上に国会の動きが早く、先に参議院を通過し、衆議院厚生労働委員会も通過しました。国会で5月8日にも成立するとも言われております。実に恐ろしい全会一致でつっぱしっております。

 中身はひどいもので、「公益を害する」というあいまいな基準で生協の事業を停止したり、役員を解任できる条文が入るなどあまりに問題が多い法案です。解散命令権も強化されています。

 この公益という言葉は自民党改憲草案にも登場する言葉で、憲法改定の動きとも関連していると思われます。詳しくは私が日刊ベリタで書いた以下の記事をご覧下さい。
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=200704161201531
 共済と他の事業の兼業を禁止するなど国家があれやこれやと生協の運営に口を出せる内容で、とても改正などと言えたものではありません。立川の反戦ビラ弾圧に見られる運動に対する国家の弾圧の動きと無縁とは言えません。

 ふざけるなという感じです。

 昨日の夜に国会に議席を持つ日本の政党に法案の修正を求める意見書をメールで提出しました。

 改憲攻撃の一環に、生協陣営も手を貸したとも見えます。生協で働いてきた一人として、今のような情けない状況をつくりだした責任の一端は私にもあると感じております。

★異議申し立てをお願いします。

 異議といっても立場が色々あります。この法案の内容を見る限り、これは廃案しかないだろうというのもありでしょうし、修正を求めるという立場もあります。私は修正を求めるという立場で要請をしました。しかし廃案を求めるという立場も理解します。国家権力の肥大化の一環であり、改憲攻撃につらなるような今回の攻撃に対して、黙って見過ごすことは出来ません。

 多様な立場で異議の声をあげていただけるようお願いします。

★ 共同声明

 生協を始めとする協同組合の役職員及び組合員、協同組合運動に関心を寄せる市民を対象に共同声明をあげることを準備中です。今日、明日にはご案内ができると思われます。

 国民投票法案、米軍再編法案、教育関連3法案と悪法のオンパレードで三里塚では東峰の森の伐採など国家権力の横暴が目立ちますが、抵抗をやめないでいきたいと思います。

 取り急ぎ、与党に提出した文章を以下に記載しておきます。これをご参考下さい。


生協法改正案に関する要請
2007年4月28日

金 靖郎

 私は生協で働く労働者です。今国会で審議中の生協法(消費生活協同組合法)改正案の内容には重大な問題があると認識しています。すでに4月20日に参議院、4月27日に衆議院厚生労働委員会を全会一致で通過しました。早ければ、5月8日開催の衆議院本会議において成立する可能性があります。私は拙速な国会審議すべきでなく法案内容の見直しが必要と判断し、以下のような趣旨により要請します。

<要請の理由>

★ 生協の自主性を踏みにじる条文は削除されるべき

 この法案には県を越えて活動できないとした県域規制が緩和されるため、生協界でも支持する声が多い。しかしその一方では今回の法案では、行政がより生協の運営に介入しやすくなっており、行政による生協への解散命令権を強化している。この法案には生協が公益を害する行為をしたと国が判断すれば、生協の全部もしくは一部の業務の停止もしくは、役員の解任を命じることが出来るという条文が入っている。政府の恣意的判断によっていつでも生協が解散できる、伝家の宝刀が出来ようとしているのだ。消費者の自主組織である生協にとっては相応しくなく、恣意的に運用される危険性がある。

 そもそも生協の役員は組合員に対して責任を負っているのであって勝手に政府が介入できるのだとしたら、それは役員を選出し、運営に参加するという組合員の権利を踏みにじるようなもので不当極まりないものだ。

 又、これまでの生協法では員外利用など特定の禁止事項に違反し、行政の是正命令にも従わなかった場合は解散を生協に命じることが出来るとしていたのを、法令あるいはそれに基づく処分に違反し、行政の是正命令にも従わなかった場合は解散を命じることができるというように条件を大幅に拡大し、より行政が生協の運営に介入しやすくなっている。こうした条文は行政からの独立性、生協の自主性が損なわれる可能性があり、削除を求める。

 今回の法案は昨年12月に出された生協制度見直し検討会の答申、「生協制度の見直しについて」(案)がベースとなっている。この見直し案に対しては生活クラブや生協連合会きらりなどのいくつかの生協からは反対する声があがったという経緯があり、懸念する声があがっている。

★憲法改定の動きとの関連を指摘する声も

 今回の法案に記載されている「公益」という言葉は、実は自民党新憲法草案にも登場している。現在の憲法では基本的人権が「公共の福祉」によって制限されるという事が述べられているが、自民党新憲法草案では「公共の福祉」という言葉が消え、「公益」と「公の秩序」という言葉が多数出ている。その中では「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、保持しなければならない。国民は、これを濫用してはならないのであって、自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚しつつ、常に公益及び公の秩序に反しないように自由を享受し、権利を行使する責務を負う。」と規定されている。又、憲法前文については「日本国民は、帰属する国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務を共有し、」という文章が加えられており、国民生活を支えるために国家があるという考え方から、国家を支える国民という第二次世界大戦以前の国家観への転換を図ろうとしているように思える。

 そのために公益という言葉が持ち出されてきたと思える。今回の役員解任権などの条文は改憲の一部先取りものと指摘する声もあがっている。

 市民活動の一環である生協に介入する条文が強化されることは非営利団体、非政府団体など他の市民活動にとっても重大な問題だと言わざるを得ない。憲法第21条で定められた結社の自由と照らし合わせると今回の国家介入の動きは憂慮すべき事態と思われる。

★ICAの定めた協同組合原則からの逸脱

 さらに先ほど触れた役人解任命令権は国際的に確認された協同組合原則に違反するものである疑いがある。国際的な協同組合の組織である国際協同組合同盟(ICA)が1995年に制定した「21世紀の協同組合原則」は7つの原則を定めている。

 第4の原則では「協同組合は(略)自治的な自助組織である。協同組合は、政府を含む他の組織と取り決めを行う場合、または外部から資本を調達する場合には(略)協同組合の自治を保持する条件のもとで行う」と協同組合が自らの運命を管理する自由を確保することの重要性を強調している。もちろん日本の生協運動もこの原則を守るべき原則として確認しており、日々の実践で具体化する事が求められているのは明らかだ。もし今回の法案が成立すれば、生協の運営に国家が介入しやすくなり、国際的な協同組合の流れから逸脱する事になる。

★兼業規制は協同組合の意義を否定する!

  他にも共済と他の事業の兼業の禁止など、今回の法改正では非常に問題のある内容となっている。そもそも生協は組合員の暮らし総体を支える存在であり、総合的な性格を持たざるを得ない。組合員は健康なときは生協から食材を購入し、生協主催の学習会や文化講座を受講するなどして様々な文化活動にかかわることで暮らしを改善していく。その一方で病気になれば共済のお世話になるといった具合に、人間の生活というのは切り離りはなせない一連の過程であり、助け合い、相互扶助組織である生協はその全てに関わるものだ。それを分割するというのは非合理的なことで、協同組合そのものの意義を否定する事だ。生協、協同組合の存在意義が十分理解されていないのではないかと懸念を抱かざるを得ない。

★協同組合解体の流れに注意すべき

 現在、同じ協同組合である農業協同組合(農協)についても、「規制改革会議」をはじめとする政府審議会の場において、財界の一部から農協解体論が公然と表面されている。たとえば、共済・信用・購買の各事業と指導事業等を切り離すといった具合に事業分野ごとに再編(解体)すべきだと声明が出てきているのである。また、協同組合保険を中心とする共済事業についても、「消費者保護」の名目のもとに、金融庁から保険と同列に置かれるなど「共済事業解体」の攻撃が公然とかけられている。今回の生協法「改正」は、こうした協同組合への支配介入を図ろうとする政府・財界の流れの一環に位置するものであり、もしこのまま生協法「改正」が通過すれば、農協をはじめとする他の協同組合組織や共済事業などへの攻撃が激化するといった懸念も、農協問題の研究者等から出されている。今回の法改正の動きは生協のみならず、協同組合全体にとって大きな影響を及ぼす重大な事態と言わざるを得ない。

★協同組合の独立性は守るべき

   これまで述べてきたような協同組合の独立性を損なうような条文は決して容認できないものだと思われる。十分論儀を尽くすべき問題にも関わらず拙速に法案が成立することには大きな危惧を抱かざるを得ない。そこで以下のように要請する。

1 法案の94条及び95条に記載された、解散命令権強化あるいは役員解任権など、行政による生協への介入を拡大する条文は削除する事。
2 共済と他事業との兼業規制に関わる条文は削除する事。
3 規制改革・民間開放推進会議などに見られるような協同組合を解体するような論議には反対であり、こうした各種審議会では協同組合の独自の意義を尊重した審議・答申が行われるように取り計らう事。

|

« 反改憲派急増中 | トップページ | 「自由と生存のメーデー」デモに420名 »

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 反改憲派急増中 | トップページ | 「自由と生存のメーデー」デモに420名 »