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防衛庁から民間企業からみんなおかしい

 外務省の情けない実態が暴露されたのに続いて、防衛庁の職員の賄賂事件が発覚した。さらに、最新鋭のイージス艦が、漁船と衝突した。沖縄では、米兵による強姦事件が新たに一件起きていたことが明らかになった。

 一体、この国もアメリカもどうなっているのか?

 民間では、食品偽装が相次いで発覚しているが、エコをうたった紙製品の偽装事件も、ここにきて、広がりと深まりを見せている。

 再生紙と表示しながら、実際には古紙の配合率が1割にも満たないような商品を売っていた日本の大手製紙メーカーは、他の製品でも偽装を行ったということが暴露されている。さらに、アメリカやドイツなど海外からの輸入品でも偽装があるという。

 健康だの環境だのというものをうたい文句にしたエコ商品だの健康商品だのが、これからの消費者のニーズに占める割合が大きくなるとして、いわば環境イメージ・健康イメージをあくまでも企業利益獲得の手段としてのコマーシャルとしてしか見ていない企業が多く、しかも、NPOを商品価値を高めるための手段として利用したわけである。

 この件の調査と告発を進めている環境NPOは、大手製紙メーカーなどにだまされていたわけだが、それにしては、こうした企業に対する態度は甘すぎるように見受けられる。この件は、NPOの信用を大きく傷つけたのだから、このNPOは、告訴を含めた厳しい対応を取るべきだろう。今のところ、そうした態度が見られないのが不思議ではある。

 NPOは、こうした分野をはじめ、行政や企業ではやりにくい社会的活動領域で大きな力を発揮しているのは確かだが、同時に、それらの機関の下請けや商売に利用されていることもあるようで、今回の場合には、製品にNPOのお墨付きを与える役割を担わせられていたものと思われる。おそらくは、NPOの中には、お互い様というような相互利益の交換的な発想を取っているところもあろう。企業は、それで企業イメージや商品イメージが上がるという利益があり、NPOは、その一部で目的とする活動ができというようなことである。しかし、そこには、資本制経済では、企業側の利益追求は、社会活動としての優位性があり、優先されるということからNPOが目をそむけているのではないかという問題がある。

 しかし、もともと、社会的活動には、経済利害に左右されない利害があり、そちらが優先ということがある。希少動物の保護は、企業に利潤をもたらさないが、自然の一部としての人類としての地球環境全体に配慮する責任という点から、やるべきだし、そういう道徳を持たねばならないわけである。動物が住めなくなるような環境で、人類だけが生き残れるわけがない。

 竹中流の経済学というのは、彼の経済入門書を読むと、そうした問題をまったく無視していて、ある特定の経済要素だけをあれこれといじくりまわしているだけである。実際には、もし~という限定のもとに言わなければならないものを、こうだと断定しまくっていて、その理由を適当な統計数字で証明するという実証主義的なものにすぎないのである。

 資本制経済の原理とは何かと聞かれた竹中は、安く買って高く売ることだと答えた。それなら、古代フェニキア人だってやっていたことで、この定義ならフェニキア人は資本家だったということになる。

 竹中の目には、資本制経済的な現象しか映らず、それ以外は、例外に見えているのだろう。ところが社会的利害は、基本的なところでは、支配的な価値観を反映してはいるが、同時にそれを超えるような矛盾的なものをも含むのである。竹中は、一方の側のみに立っているから、対極にあるものを例外としてしかとらえられないのである。

 NPOの側から見れば、企業や竹中こそ、原則に反しているのであって、原則を無視していることになる。企業活動を自由化していくことは、地球環境を破壊し、そうして人類を破滅に導く行為である。企業活動の自由は制限されねばならず、企業が、環境保護のために必要な人類道徳に従わねばならないのである。

 企業が人間社会の一員であるならば、社会道徳に基づく社会的規制に従うのは当然のことなのである。ところが、竹中の発言にも、経済教科書にも、そんなことは一つも出てこないのである。

 NPOは、企業や行政を社会的規制に従わせるべきであって、もちつもたれつなどというのは、かえって自らの道徳的腐敗や力の減退につながるのであるから、そうした点にもっと慎重であるべきだろう。

 最後に、イージス艦の衝突事故で行方不明になった漁船員2名の無事を祈りたい。親子のうち、息子さんの方は、東京のホームレスなどに時々差し入れをしてきた立派な人物であったという。石波防衛大臣に辞任を求める声が出ているが、当然だろう。イージス艦側の証言は、つじつまが合わないものが多く、その点でも漁民たちの反発を買っている。

 長などと名のつく者は、こういう時に「切腹」するためにいるようなものである。とりわけ、自衛隊の長たる者は、率先垂範すべきであり、潔さが必要である。

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