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タイの政権崩壊に思ったこと

 下の記事を読んで感じるのは、タイの権力システムのわかりにくさである。

 ソムチャイ内閣は、先の選挙での与党の不正が、最高裁判所で認定されて、政党の解散を命じられたことを受けて、総辞職に追い込まれたわけだ。

 裁判所が、政党解散を命令し、決定するというのは、三権分立の建前に反すると、われわれなら思うだろう。また、以前に、政局混乱が起きて軍がクーデターを起こした時、王様が、調停に乗り出して事態を収拾したことがあった。軍のクーデターというのも、すごいことだが、この国では一体誰が、権力を掌握しているのか、わからない。次々と、権力を動かす勢力が変化するからである。

 以前は、政治の混乱を軍部がクーデターで収め、今回は、最高裁が収めた。わかりにくい。空港を閉鎖するという実力闘争に打って出た野党支持者たちは、どうなるのか? タイでも、法律上は、これは不法行為であるはずだが、警察も軍もかれらを排除しなかった。下の指導者の発言では、今後捕まるだろうというような感じがしない。

 タイとカンボジアは、アンコールワットのあたりで、軍事衝突を起こしている。今のところ、両国の間に全面戦争が起こりそうな気配はないが、それが続くかどうかはわからない。

 ちょっと、下の記事を読んで、タイの権力構造はどうなっているのか、不思議に思ったということである。

 

タイ反政府勢力が空港撤収開始、完全復旧まで2週間(『読売新聞』2008年12月3日)

 【バンコク=田原徳容】タイの首都バンコク郊外のスワンナプーム国際空港を占拠していた反政府勢力「市民民主化同盟(PAD)」は3日朝、ソムチャイ内閣の総辞職を受けて撤収を開始、9日間にわたった空港封鎖は終結した。

 2日夜には航空貨物輸送が再開。空港当局によると、一部の国際線旅客機も4日深夜から運航を始めるが、完全復旧まで約2週間かかるとみており、当面は軍用空港を利用した代替輸送が続く見通しだ。

 PADは、バンコクのドンムアン空港からも撤収を開始した。有力指導者のチャムロン元バンコク知事は3日朝、スワンナプーム空港で「我々は政権打倒を実現した」と語り、支持者らと握手を交わした。PAD幹部は完全撤収後、警察に出頭するという。

 約5000人がテントを設営し、電子レンジやテレビ、ペットまで持ち込んで寝泊まりしていたスワンナプーム空港のロビーは、食べ物などが散乱して異臭が漂っていた。PAD支持者らは、「正義は勝った」などと叫びながら清掃をし、バスなどで空港を後にした。飲食店員のアンチャリー・サラサワットさん(33)は「新しい政府がだめなら、また空港を占拠する」と語った。

 空港当局は、空港施設の点検・整備などのため15日までスワンナプーム空港を閉鎖する必要があるとしているが、関係者は「1日2億~3億バーツ(約5億~8億円)の損失が出る。可能なフライトはすぐにも再開させたい」と話している。

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コメント

今のタイの権力構造は、何の権限も無い見せ掛けの民主政体の上に、王室と軍・官僚団が覆い被さって居るのです。政府に許されて居るのは、経済政策の立案実行だけですが、それも予算の執行には王室の子分の国家会計検査院が居たり、全てが王室のチェックの基に行なわれます。前の二つの政権はタクシン系と云う事で『王室の子分の司法』に潰されたモノです。今のタイは文字通り『タイ王国』と成り、王室親政にほぼ近く今度出来た新政権は『王室の傀儡』です。王室の子分は、枢密院・国軍・中央選管・全ての司法・国家高級官僚の全て・メディア・華僑財閥連合などほぼタイ全国の7割位でしょう。

投稿: 高橋 | 2008年12月19日 (金) 23時38分

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