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ガザの停戦、だが、人道危機は続く

 

Your_voice_for_gaza_by_anitarupng    イスラエルが一方的な停戦を発表した翌日の18日、ハマスも即時停戦に入ることを表明した。

 イスラエルの停戦は、20日の米オバマ新政権の誕生前というタイミングをはかってのものとみられ、この攻撃が、事前に、アメリカの政治情勢を見極めた上での、計画された軍事作戦であったことをうかがわせる。

 イスラエルが破壊したガザの再建は、国際支援によって行われることになろうが、イスラエルは、オバマ政権の中東外交方針を見極めながら、しかし、それをできるだけ妨害しようとするだろう。ブッシュ政権に比べれば、オバマ政権は、より人権問題に敏感になるだろうが、オバマは、「親イスラエル」ロビーに、支持を与えている。だから、政権が代わっても、「親イスラエル」の立場はあまり変わらないのではないかと思われる。

 ハマスのハニヤ首相は、「われわれは侵略を阻み、敵は目的を達成できなかった」(19日、AFP/Mai Yaghi)と述べ、勝利を宣言した。そして、イスラエル軍の一週間以内の撤退を求め、停戦はその間の猶予であるということを述べた。もちろん、イスラエルは、すでに勝利宣言をしている。文字通り両者の言い分を足し合わせれば、この戦闘での敗者はいないことになる。ハマスの言うことは、ある意味そうである。ファタハが支配するヨルダン川西岸地区で、ハマス支持者が大幅に増えたからである。

 攻撃当初、ファタハは、ハマスにも責任があると述べてきた。しかし、ガザのPLO各派は、イスラエルの侵攻に対して、戦った。PLOは、今、ハマスを含むパレスチナ勢力の統一を呼びかけている。イスラエルが、ガザの次に、ヨルダン川西岸地区を攻撃し破壊しようとするだろうと、ファタハとPLOは危機感を強めているようだ。パレスチナ各派が、PLOの下に統一できるかどうかはわからないが、イスラエルの今回の攻撃が、パレスチナ人の統一を促す結果になったことは確かなようだ。イスラエルは、ファタハとハマスの分断をはかってきたが、その目論見はうまくいかなかったようだ。

 避難民の帰宅が始まっているが、ライフラインの多くが破壊されており、国際支援物資も、イスラエルが検問で厳しくチェックするなどして、スムーズに届かない状態にあるようで、それが十分に行き渡るには時間がかかりそうだ。だいいち、イスラエルはガザ地区から軍を撤退させるといっても、ガザの封鎖はそのままだし、国境管理もしている。ガザから徴収した税金もガザの自治政府に渡していない。そして今回、社会インフラを破壊した。自己統治の基盤を攻撃して打ち壊した。停戦にはなったが、いつまた戦闘が再開されるかはわからないという状態に変わりはない。

 パレスチナ問題は、戦前の主にイギリスの二枚舌政治に起因する国連のパレスチナ分割決議に始まっている。この国連決議に基づいて国連が承認する国家として、アラブの反対を押し切って1848年に建国されたのがイスラエルである。その後、イスラエルは、第1次から第4次の中東戦争で、国連決議が定めた境界を超えて領土を拡大し、さらに入植地を作って、パレスチナの土地を奪ってきた。国連が作った国家であるイスラエルが、今度は国連の意志に逆らっているわけである。それを支えてきたのが、国連を自国が自由にできる道具としか見ていないアメリカである。このような世界政治の不条理や矛盾の集中的な犠牲者とされたのがパレスチナ人であった。

 パレスチナ解放にとって一つの希望と言えるかもしれないのは、昨年12月27日の空爆開始以降、世界中で、何百万という人々が、イスラエルに抗議し、パレスチナに連帯する行動を起こしたことである。あるいは、シオニストが流すデマや情報操作を暴露し、真実を伝えるネットでの取り組みが、広がったことである。これだけ大規模なイスラエルへの抗議とパレスチナ連帯行動が起きたのは、はじめてではないだろうか。

 AFPによると、22日間の戦闘で、死者数は、1,300人を超えた。しかし、AFPが、「がれきの中から19日朝までに新たに子どもを含む95人の遺体が発見され」たと伝えているように、崩壊した建物などの中に埋もれている死者・負傷者がまだ多数いると思われ、犠牲者数は、これからも増えていくだろう。

 ガザ封鎖は続いている。ガザ地区の人道危機は続いている。

 WE ALL FOR GAZA!

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コメント

ブッシュが未来に残した最大の罪は自分達の都合で全てを善悪二元論に押し込め、テロという定義を自分に都合のいいように構築した事だと思います。ブッシュと数々の悪行を重ねたイスラエルはそれを利用し違法な占領区を拡げ虐殺しレバノンを、ガザを火の海にしました。パレスチナの占領から抵抗する人々にまでテロといい中からの声を封殺し、騙すように世界世論を創っていく手法には呆れるばかりです。そのような風潮を助長する無知なマスコミにも是正するよう圧力をかける必要があると思います。抵抗するガザの市民とハマスの分断を計り、虐殺と人権侵害を正当防衛と言い、抵抗を過激派とする米国とイスラエルのプロパガンダから思考を守り、私たちの正常な判断を維持する為には、多角的な情報で聞こえない声を感知して、自らが陪審員になる努力が欠かせなくなりました。

投稿: | 2009年1月19日 (月) 18時23分

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