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計画的なガザ攻撃、パレスチナ人虐殺を許すな!

 以下は、「パレスチナ情報センター」に3日付で掲載された「(ガザ空爆関連:翻訳)6カ月前から極秘裏に準備が進められていたガザ全面攻撃」
http://palestine-heiwa.org/news/200901030059.htmという記事である。

 これによると、拙稿が指摘したとおり、イスラエルは今回のガザへの攻撃を半年前から準備を進めていたのである。

 地上戦においては、民間人が巻き込まれていくことは、イラクにおいても明らかであり、ガザもまた、イラク的な状態になることが予想される。この戦闘を、レバノン南部に拠点を置くヒズボラ、周辺諸国に大勢いるアラブ志願兵予備軍、そして、イラン、シリア、等々が注視している。

 ロシアのメドヴェージェフ大統領は、イスラエルのオルメルト首相に対して、攻撃の即時中止と、中東和平のための4者協議(ロシア、米国、欧州連合、国連)の枠組みの中で和平を実現するよう求めた。国連は、イスラエルを支持するアメリカによって身動き取らない状態に置かれている。日本は、蚊帳の外である。

 イスラエルの蛮行を止めなければ、パレスチナ人の犠牲者は増え続ける。イスラエルは直ちに虐殺攻撃を中止せよ!

 

ロシア大統領、イスラエル首相に「即時停戦」求める(『朝日新聞』2009年1月5日)

 【モスクワ=副島英樹】ロシアのメドベージェフ大統領は4日、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻などを巡りイスラエルのオルメルト暫定首相と電話で協議し、多数の市民の犠牲や深刻な人道状況に懸念を表明し、即時停戦の重要性を強調した。ロシア大統領府が明らかにした。

 電話協議でメドベージェフ大統領は、ロシアは国連安全保障理事会や、中東和平のための4者協議(ロシア、米国、欧州連合、国連)の枠内で、事態の正常化に向けて国際社会と協力を続けていると伝えた。大統領府によると、電話協議はイスラエル側から話があったという。

 

ガザ中心部で戦闘、民間人64人が死亡 保健省が推計(『朝日新聞』2009年1月5日)

 【エルサレム=村上伸一、井上道夫】パレスチナ自治区ガザへ3日夜に地上侵攻したイスラエル軍は、5日もガザ中心部でイスラム過激派ハマスの戦闘員と銃撃戦などを展開した。AP通信によると、ガザの保健省の推計で地上戦による民間人の死者は64人。先月27日の空爆開始以来の死者は計512人に上った。イスラエル軍は北部のガザ市を包囲し、北と南を分断する形で駐留を続けている。

 イスラエル軍はガザに外国の報道陣が入ることを認めていない。攻撃の影響で停電などが続き、地元記者が情報を外に伝えることにも支障が出ているため、今回の地上戦による死傷者数の把握は遅れている。

 エジプトとの境界の街、ガザ南部のラファ近郊で暮らす無職ファリッドさん(25)によると、イスラエル軍は自宅の北約10キロまで迫り、4日夜には空爆が特に激しくなった。空爆開始以降、大半の商店がシャッターを閉じ、パンを買うためにはイスラエル軍の攻撃の恐怖にさらされながら、3時間の行列に加わる必要があるという。

 海外からの支援物資は届いていない。停電が続き、自家発電機を使っているが、燃料節約のため利用できるのは1日3時間。食料や燃料はあと3日程度しかもたない。「誰にも助けてもらえず、ガザ住民は追い込まれている」

 ガザ市北方のジャバリヤ難民キャンプに住む朝日新聞の助手エルアクラさん(41)に4日夜、携帯電話が通じた。イスラエル軍による同キャンプ周辺への攻撃はまだ本格化していない模様で、ハマスの警察官が主要道路の交通整理をするなど、キャンプ内はふだん通りの状態だという。

 エルアクラさんは「ハマスはイスラエル軍の侵攻前、ガザ内部の秩序はいつも通りに保たれると強調していた。それを実行してみせているようだ」と話した。

 同キャンプの郊外では4日朝、イスラエル軍への内通者と糾弾された2人がハマスの警官に公開で銃殺された。刑務所が空爆で破壊され、受刑者を収容する場所がないための「早期処刑」というのがハマスの言い分だが、ガザの規律を確保し、反イスラエルの闘争心を改めてかき立てる狙いもあるようだ。

(ガザ空爆関連:翻訳)6カ月前から極秘裏に準備が進められていたガザ全面攻撃 Posted by:情報センター・スタッフ

 イスラエル軍による今回のガザへの攻撃が、イスラエル政府が宣伝し、多くの場面でまんまとその通りに報道されている「ハマースのロケット弾攻撃に対する報復」という緊急事態ではなく、6ヶ月も前から周到な準備のもとに計画されていた攻撃であることを伝える記事の翻訳です。この記事が掲載された『ハアレツ』は、イスラエルを代表する新聞です。

 

6カ月前から極秘裏に準備が進められていたガザ全面攻撃

バラク・ラヴィッド(ハアレツ記者)
ハアレツ、2008年12月28日

 長期にわたる周到な準備、徹底的な情報収集、極秘のトップ協議、偽情報による誘導操作──27日(土)朝に始まったガザ地区のハマースを標的とするイスラエル軍の軍事行動、Cast Lead作戦の背後には、こうした様々な工作があった。

 意図的な偽情報を流しつづけたことで、ハマースは不意をつかれる結果となり、それが死者数の大幅な増加につながったと、複数の国防省職員は語った。

 国防省内の複数の情報源によると、エフード・バラク国防相が軍に今回の軍事作戦の準備開始を命じたのは6カ月前。つまり、ハマース相手の停戦合意交渉を始めたばかりの時に、すでに全面攻撃の準備に着手していたということである。この時、バラクは、停戦がハマースにとって対イスラエル決戦の準備期間になる可能性はあるとしても、イスラエル軍もまた同様に準備期間が必要だと主張したという。

 バラクは、ハマースの治安関連のインフラをはじめ、ガザ地区で活動するすべての武装組織の活動拠点・関連施設を突き止める包括的な情報収集活動を開始せよと指令を出した。

 この結果、組織の固定拠点、武器庫、訓練キャンプ、組織幹部の居宅、その他関連施設に関する詳細な情報がもたらされた。

 1 カ月前(停戦期間中)、パレスチナ武装集団がイスラエル攻撃用の武器・備品調達に使っている(と軍は言っている)トンネルを破壊するために、イスラエル軍はガザ侵攻を敢行し、緊張が高まったが、この時点では、現在Cast Lead作戦で実行されているアクションプランはまだ青写真にとどまっていた。

 11 月19日、パレスチナから10数発のカッサーム・ロケットと迫撃砲がイスラエルに撃ち込まれたのを受けて、バラクに、いよいよ作戦実行への最終承認が求められることになった。12月18日(木)、エフード・オルメルト首相とバラク国防相は、テル・アヴィヴのイスラエル軍司令部で、CastLead作戦を承認するための協議を行なった。

 だが、ふたりは、停戦協定の期限(12月19日)が過ぎたのちのハマースの攻撃の状況を確認するまで実行を保留することにした。したがって、閣僚たちに計画を明らかにして承認を得るのも先送りにしたわけだが、しかし、ツィピ・リヴニ外相にだけは事態の進行状況を伝えた。

 このテル・アヴィヴ会談の夜、首相事務局の情報源は、メディアを前に、「ガザからの攻撃が続くなら、ハマースとの決戦は避けられないだろう」と語った。週末には、オルメルト内閣の数人の閣僚が、ハマースのカッサーム攻撃に応酬しないことに対してオルメルトとバラクを激しく非難した。

 この非難に対し、バラクは「こういうふうにギャアギャア言われていたら、エンテベ作戦や6日戦争は実行さえできなかっただろう」と応じた。水曜(24日)になってようやく閣僚会議が開かれたが、首相事務局はメディアに対しては、全世界的なジハードをめぐっての協議が行なわれると嘘の情報を伝えた。閣僚たちも、当日の朝になって初めて、実際の協議内容がガザでの軍事作戦に関連するものであることを知った。

[注:エンテベ作戦=1976年7月3日深夜から4日朝にかけて、ウガンダのエンテベ空港で、ハイジャックされたフランスの旅客機にイスラエル軍が奇襲攻撃をかけた事件。6日戦争=1967年6日5 日のイスラエルの先制攻撃で始まった第3次中東戦争。勝敗は6日で決し、これ以降、イスラエルによるパレスチナの全面占領が始まった。]

 首相事務局が出した、この閣僚会議の要約発表では、35のイスラーム組織の非合法化に関して丸々1ページがさかれているのに対し、ガザの状況に関してはわずか1行しか触れられていない。

 閣僚会議で実際に行なわれたのは、軍事作戦に関する5時間に及ぶ協議だった。閣僚には実際の作戦行動の様々なアクションプランが伝えられた。「極めて詳細な内容だった」と閣僚のひとりは語った。

 この閣僚は続けて、「我々がどのような事態に向かいつつあるのか、これによってどのようなシナリオが現出することになるのか、参加者全員が十全に理解した。自分が何に賛成することになるのかわからないなど、誰にも言うことはできなかった」と語り、さらに、この会議は、2006年の第2次レバノン戦争の際の意思決定者たちのやり方をめぐってのウィノグラード委員会の教訓が、各人の意識に「充分に浸透していた」ことを示すものだったと述べた。

[注:2007年、レバノン侵攻の経緯を調査していた国会の独立調査委員会ウィノグラード委員会が中間報告を発表、開戦決断を軽率と批判し、作戦を立案・指揮したオルメルト首相、アミール・ペレツ国防相、ダン・ハルーツ参謀総長(当時)を強く批判した。]

 会議終了時、全会一致で攻撃賛成の決定がなされた。実行の期日は、首相、国防相、外相に委ねられることになった。

 バラクは作戦実行に当たる軍幹部らと最後の詳細な詰めの打ち合わせを行ない、リヴニはカイロに飛んで、エジプトの大統領、ホスニー・ムバーラクに、イスラエルがハマースへの攻撃を決断したことを知らせた。

 一方で、イスラエルは、ガザ地区への複数の検問所が開かれる、攻撃開始の時期は日曜(28日)にさらに3回の協議を重ねてのちに決定すると、偽情報を流しつづけた。実際に作戦が開始されたのは、日曜の前日、27日である。

 「水曜(24日)の閣僚会議ののち、ハマースは司令部の人員をいったん全員避難させたんですが、日曜(28日)まで事態は動かないと聞いて、また人員を戻したんです」と、国防省職員のひとりは語った。

 最終決定は金曜(26日)の朝に下された。バラクは参謀総長ガビ・アシュケナージ、国家保安機関シンベト長官ユヴァル・ディスキン、軍事情報管理局長アモス・ヤドリンと会い、その後、オルメルト、リヴニと数時間にわたって最後の協議を行なった。この会議中に、3人は空軍に指令を発した。

 野党の党首たちや主要な政治家--リクード党首ベンヤミン・ネタニエフ、「イスラエル我が家」党首アヴィグドール・リーバーマン、メレツのハイム・オロン、シモン・ペレス大統領、クネセット(国会)議長ダリア・イツィクら--に、目前に迫ったガザ攻撃の情報が伝えられたのは、金曜の夜と土曜(作戦実行当日)の朝のことだった。

翻訳:山田和子

原文:Disinformation, secrecy and lies: How the Gaza offensive came about

By Barak Ravid, Haaretz Correspondent

 イスラエル政府のプロパガンダに関しては、イスラエルの嘘プロパガンダ・マシン全開(イスラエルの嘘プロパガンダ・マシン全開/訳:益岡賢)も合わせてご覧ください。

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