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「在特会」の差別排外主義行動への抗議活動成功!

 4月に埼玉県蕨市で、外国人を追い出そうとする差別排外主義右翼団体「在日の特権を許さない会」(「在特会」)などによるデモがあった。この動きを察知したフリーター全般労組の活動家などが、急遽、この動きに抗議する現地行動を呼び掛けた。「9条改憲阻止の会」のメンバーが加わり、さらに、ネット内での呼び掛けに応じて駆けつけた人々の抗議活動に対して、埼玉県警は、2名を逮捕するという弾圧を加えた。このような保守派や民間右翼による差別排外主義の動きは、90年代半ば頃から、活発化していたが、その代表的イデオローグの小林よしのりのデタラメが暴露されたり、「新しい教科書をつくる会」の内紛などによって、以前ほどの勢いはないものの、今日のような厳しい経済情勢の中で、現状に不満・不安・憤りを強めている人が増えているところで、排外主義が広まる可能性がある。

  この間、2007年の入管法改悪、そして現在進められている入管法改悪の動きなど、「9・11」以後のテロ対策という名目での、治安管理体制の強化、外国人管理の強化、出入国管理の強化、がなされてきたが、こうした政府の動きとこうした民間の差別排外主義右翼の煽動は、見事に一致している。そうした民間の動きの一つである「在特会」などが呼び掛けた「外国人参政権断固反対!京都デモ」が、6月13日に行われた。かれらは、12日に、「護憲運動」や西本願寺の憲法違反の政教一致活動、京都宇治市ウトロの在日住民の立ち退き反対運動への支援という違法在日支援、犯罪行為の数々に抗議するとして、デモを行ったのである。その前日には、右翼の仲間である統一教会関連施設への家宅捜索と特定商取法違反容疑で7人が逮捕された。「在特会」は、かかる右翼仲間の犯罪行為には、抗議しないようである。

 それに対して、差別排外主義煽動への抗議行動が、多くの賛同と参加者を得て、13日に取り組まれた。

 外国人排斥を許さない実行委員会のブログに、13日の行動の様子を写した写真や報告がある。デモは途中参加者を加えて、300名ほどにふくれあがったという。その他、yoretubeに、戸田ひさよし元議員のアップした当日の動画がある。その他、ブログ等での報告がいろいろあるようだ。それらを見たところ、大成功である。

 しかし、「在特会」のような連中を支えているのは、政府―法務省入管が基本的に在日外国人を潜在的犯罪者と見なしているからで、日本のような官僚が圧倒的に強い官僚国家では、官庁が基本とする政策姿勢、政策思想が、差別排外主義的である以上、こうした連中は、その意向を民間で代表するというかっこうになっているのである。政府は、在日外国人の在留の在り方について検討するワーキング・チームを作ったが、なんと、その報告は、犯罪対策閣僚会議に報告された!

 まず、現在の法務省入管政策について確認しておく。

 いわゆる『入管白書』によると、08年の日本への出入国外国人は、07 年と比べて104 万4,223 人(12.9%)増の915 万2,186 人となり、過去最高。08年の外国人入国者数は、国籍(出身地)別で、韓国が284 万5,556 人と最も多く、入国者全体の31.1%を占めている。以下,中国(台湾)、中国、米国、中国(香港)、英国の順である。このうち,隣接国(地域)である韓国、中国(台湾)、中国の3か国(地域)で入国者数全体の59.2%と半数以上を占めており、また,上位5か国(地域)で全体の72.8%を占めている。それから、「在日」の大部分を占める朝鮮・韓国籍の「特別永住者」は、03年471,765人、04年461,460人、05年447,865人、07年426,207人と減少しているが、「永住者」は、39,807人から49,917人に増えている。

 『入管白書』は、入管法・外登法の改正の狙いを、「07年の改定で、特例永住者を除くテロの未然防止のため,日本への入国を申請する外国人(特別永住者等を除く)に対し,「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律(平成18 年法律第43号)」で、上陸審査時に個人識別情報(指紋及び顔写真)の提供を義務付けた」が、さらに、新たに「法務大臣から市町村への情報提供を迅速かつ的確に行う我が国に在留する外国人の在留管理に必要な情報を法務大臣が一元的に把握する制度」を創設し、外国人管理を、法務―治安管理対策として国家の一元的管理の下に置くことにあることを明確に述べている。さらに次のように述べている。

 「在留カードの交付対象となる外国人及び特別永住者適法な在留外国人に適切に各種行政サービスを提供するためには、外国人に係る基本的な情報を正確に把握することが必要である。したがって、住民基本台帳制度と同様に、転入届とともに転出届等を制度化し、転出地市町村において転出情報を速やかに把握することを可能にする。
 また、外国人本人の申請以外によっても台帳への記載等をすることができるよう、市町村長による職権記載、調査権等を制度化し、市町村における外国人の居住実態に即した情報把握を可能にする。
 さらに、我が国に在留する外国人が年々増加していること等を踏まえ、政府は、外国人の在留管理に関するワーキングチームを設置し、外国人の在留情報の把握や在留管理の在り方について検討を進め、平成19年7月3日には、法務大臣による外国人の在留情報の一元的把握、外国人住民に係る住民行政の基礎とするための、市町村における一定の外国人情報の保有、管理、利用等を内容とする検討結果が犯罪対策閣僚会議に報告されたところである。また、外国人登録制度の見直しについて、「規制改革推進のための3か年計画」(平成19年6月22日閣議決定)において、「外国人の身分関係や在留に係る規制については、原則として出入国管理及び難民認定法に集約し、現行の外国人登録制度は、国及び地方公共団体の財政負担を軽減しつつ、市町村が外国人についても住民として正確な情報を保有して、その居住関係を把握する法的根拠を整備する観点から、住民基本台帳制度も参考とし、適法な在留外国人の台帳制度へと改編する」こととされ、遅くとも21年通常国会までに関係法案を提出することとされた。また、「規制改革推進のための3か年計画(改定)」(平成20 年3月25 日閣議決定)において、19年度措置事項として、「総務省及び法務省が当該台帳制度の基本構想を作成し、公表する」とされたところである。
 これを踏まえ、総務省及び法務省は、法務大臣による在留情報の一元的把握等を図るための新たな在留管理制度に対応し、市町村における適法な在留外国人の台帳制度(以下「本制度」という。)について共同で検討を進め、その基本構想を以下のとおりとりまとめた。
 今後、市町村をはじめとする関係者からの意見を踏まえつつ、本制度の具体案を策定することとする」。

 つまり、まず、在日外国人の情報をより細かく把握し、その記録である台帳の記載を市町村長によって行えるようにし、調査権も与え、そして、「法務大臣による外国人の在留情報の一元的把握、外国人住民に係る住民行政の基礎とするための、市町村における一定の外国人情報の保有、管理、利用等を内容とする検討結果が犯罪対策閣僚会議に報告された」とあるように、在日外国人対策が、犯罪対策閣僚会議に諮られるということ、つまり、在日外国人政策を犯罪対策を基本としてたてていることが明確に示されているわけである。それを、民間で繰り返し、拡張しているのが、「在特会」のような差別排外主義者なのである。

 そして、差別排外主義が戦争への誘導路であることは、9・11後のアメリカで、まず、イスラム系住民に対して、証拠もろくにない違法捜査や逮捕が行われ、イスラムに対する差別的偏見が流され、敵対心を煽られたこと、そして、煽られた市民による、あるいは「在特会」のような確信的排外主義者によるイスラム系アラブ系住民への襲撃事件や衝突事件が起きたこと、そうした国内の敵と戦うこととイスラム圏での戦争がリンクしていたことで、明白である。

  このような差別排外主義との闘いは、かれらが暗に、そしてその中には、アメリカから対日工作用に金をもらい、その金で、親米右翼を育てていた岸元首相のような勢力や外国人=潜在的犯罪者と見なす今の日本国家の官僚などの権力者という強者がついているのは明らかだから、強者に対する弱者の闘いであり、正義ある闘いである。その闘いの成果でもあり目的でもあるのは、諸国民の友愛と国際正義であり、それらは、日本国憲法前文に高らかにうたいあげられている理念である。あわれなのは、今の愛国心が、国家官僚の利益にすぎないし、かれらに利用されているのもわからずに、愛国主義をオウム返しさせられているわけのわからない人たちである。

  今の愛国主義は、明治維新後の近代に、官僚が主導して作られたものであり、それが民間に普及させられ、啓蒙で擦り込まれたことは、近代史を見れば誰でも簡単にわかるのに、それすらタブーのように思い込まされている。つまり、それは国家教という宗教的イデオロギーだということである。その信仰のツケは、自分の身にふりかかってくる。「希望は戦争だ」などというかたちで。今、イラクで最前線で戦死している兵士の多くは、貧しく安定した職を得にくい移民の若者たちで、かれらはアメリカの市民権や資格や免許を取りたいために、米軍に志願しているのである。アメリカでそれなりの暮らしを立てるために、生か死かと命をかけなければならないところにいる人たちなのだ。

  それに対して、米軍の最高司令官のブッシュ大統領は、幾重にも守られた安全なホワイトハウスで、ああしろ、こうしろと命令を下しているだけなのである。副大統領だったチェイニーは、自らが関わる企業が、戦争関連ビジネスを受注して、イラク戦争で大もうけをした。副大統領をやめても、彼は、戦争利益で、悠々と暮らしていける。それに対して、戦争万歳、アメリカ万歳を叫ばされたアメリカ人の多くは、サブプライム・ローン破綻後の経済悪化で、失業や生活悪化に見舞われている。それでも、オバマは、今度は、アフガニスタンに前線を移すという。いずれにしても、アメリカのリベラル派の一部でさえ、他文化を理解するのが困難であり、簡単に愛国主義に屈服していった姿を見るとき、今の経済情勢と合わせてみると、「在特会」のこのような差別排外主義を煽る行動は、戦争への道を掃き清めている危険な動きであることは疑いない。

 「在特会」は、公称5600人の全国組織だから、埼玉県蕨市、今回の京都の次にも、どこかで同じような行動を行う可能性が高い。それに対して、全国、あるいは全世界の心ある人々が手を握って、その意図を挫折させる行動を続ける必要があることは明らかである。750人・団体の賛同や300人のデモは、その可能性があることを示している。

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コメント

犯罪反日左翼のブログだったのか
どうりでデタラメな論理が目立つはずだ。

投稿: | 2009年7月11日 (土) 04時02分

不法入国を10年以上、続けていたカルデロンは犯罪者です。
これを`さん付け`で報道するマスコミはどうかしてます。
不法入国の外国人を放置して置く国は世界中にありません。
在特会の主張は当たり前であって、外国人排斥にすり替えるのは歪曲です。

投稿: 通りすがり | 2009年9月23日 (水) 13時42分

(そちらのメールアドレスを見つけることができませんので、
申し訳ありません、こちらに長文を書かせて頂きます。)

初めてメールを差し上げます。

私は、つい最近、次の文章を書きました。
(たった一ページだけですが。)
http://d.hatena.ne.jp/michael_sword/

私は政治には疎い方ですが、彼らのこのような行状、
あまりにも身勝手な言い草に、どうにも我慢がなりません。
こういうものは許せません。
政治とか何とかいう以前のことです。
私は桜井誠という人物、また西村修平という人物を、
全く信用しません。論外です。

あなた様方のお仲間が書いただろう文章の中に、
次のようなものがあります。

「2009年4月11日、埼玉県蕨(わらび)市で、
不法滞在を理由として両親が強制送還され、
日本政府により家族と別れて暮らすことを強いられた
女子中学生の自宅・学校周辺に押しかけたうえで、
『犯罪外国人は家族もろとも日本から出ていけ』などと
主張する卑劣なデモがありました。」
http://720action.blog85.fc2.com/blog-entry-1.html

彼らならやるでしょう。
まったく、「人でなし」とは彼らのことです。

しかし、私は他方、次のような情報にも行き当たりました。

「左翼が路上で爆竹点火妨害行為。
反日左翼らが『日の丸に白い鍵十字に足跡を付けた旗』と
『赤いウンコで日の丸を模した図柄の旗』を掲げ
日本国・日本民族を著しく侮辱した。」
http://www.youtube.com/watch?v=xfP21uxDMXk

今年6月13日に京都で行なわれた在特会のデモの時の騒動のようですね。

私は、彼らの言葉が気に入りません。
「反日左翼」という言葉が気に入りませんし
(あまりに乱暴なレッテル貼りであり、
あまりに単純な「ジャンル分け」だからです)、
また、私自身は日本を「偏愛」していませんので(笑)、
「日本国・日本民族を著しく侮辱した」という言い方にも
それほど共感しません。

けれども、確かにこのビデオには、「日の丸に白い鍵十字」を
描き入れたらしきものが映っています。
(在特会のことをファシストだと言いたかったのでしょうが・・・)

そこで、私はあなた様にお訊きしたいのですが、
在特会が言っている「アイツらはそんなことをした」というこの内容、
それ自体は「事実」ですか?
つまり、あなた様方のお仲間であるだろう一部の人達が、
事実、爆竹を鳴らしたり、そのように描き加えられた日の丸を
在特会に向けて掲げましたか?

上記のあなた様方のお仲間が書いただろう呼び掛け記事の中には、
「実行委としては(…)在特会主催のデモに参加している人々を
挑発すること等を主目的とした言動には反対します」とあるわけですが。
しかし6月には、残念なことに、そのようなことがあったわけですか?

どうか、是非、教えて頂きたいのです。
何故なら、私はカトリック信者なのですが、
カトリックのシスター達もあなた様方の運動に賛同し、
参加しているようだからです。
http://action1010committee.blog103.fc2.com/blog-entry-7.html

私も、あなた様方の運動自体には基本的に賛成です。
けれど、もしあなた様方の中に本当に上のようなことをする人達が
あったなら、それには賛成できません。
カトリック信者の中にも、たとえば靖國を大事に思っている人がいます。
そのような人達はもちろん上のようなことを嫌い、
あなた様方のことを悪く思うのです。
そして、そのような人達はあまりにも愚かなことに、これ故に、
「在特会の方がいい」と思ったりさえするのです。
http://6019.teacup.com/sdyosefu/bbs/4068

しかしそれは、一つの見方をすれば、彼らにそう思う「キッカケ」が
あるからでもあります。(彼らの盲目性は否定できないとしても。)

しかし、とにかく、まず、どうか、教えて下さい。
それは----------「事実」ですか?

どうぞよろしくお願い致します。

投稿: MS | 2009年10月11日 (日) 21時21分

いろいろ検索しているうち、
それが「事実」であることがわかりました。

私はそれほど「目くじら」立てるつもりもありません。
こういうことをした人達は「若い」のだ、と思うから。

けれど、実行委員の方達はわかっていると思うけれど、
こういうのはあなた方の運動のために
不利な材料になります。

投稿: MS | 2009年10月13日 (火) 01時35分

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