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大地震について

 先日の大地震で、故郷で、ついに、原発の炉心溶融が起きた。震源から離れているし、原発からもけっこう離れているので、地震でも原発事故でも家は無事だが、放射能は空中を飛ぶ。

 私は、こうした天災の際に必ず出てくる道徳主義的、あるいは治安主義的な言い方に与しないようにという意識を強めている。

 「天罰」とか「何かの報い」とかの道徳主義的説教に与しない。あるいは、「国家の弱さが被害を大きくしたので、国家が強力な防災体制(防災訓練の強化とか自衛隊との日頃からの連携の強化とか行政主導の住民防災組織の強化など)を作るべきだというような類の物語には染まらないように気をつける。

 ハイデガーではないが、人は死に向かって生きる存在であって、その自覚は、自由の希求の意識的根拠をなす。そこで、こういう無根拠に基づく根拠によって生は尊厳ある自由で大事な生という性格を持つことになるのだ。無根拠であるために、生の選択として絶対的であるという性格をも持つので、そうしたことを何かによって抑圧することが少ない人は、気づいたら被災地に立っていることになるだろう。それは社会的性格だ。そのことを、私は、1985年1月の阪神大震災の時に身をもって知った。気づいたら被災地に立っていて支援活動をしていたというのは、政府や自衛隊やアメリカ政府などが政治的利害と引き換えにする「援助」とは次元の違う連帯のありかたであり倫理である。

 犠牲者が増えないことを望む。そして、こうした二次被害を食い止めなければならない。そして、犠牲者の生を忘却しないようにすること、原発を廃止すること、無権利状態の外国人などが救援対象からはずされないように、かれらの要求を取り上げるよう注意し、強調し、訴えること……。

福島第1原発「炉心溶融が進んでいる可能性」 保安院
2011/3/12日経

 経済産業省の原子力安全・保安院は12日午後2時、東京電力の福島第一原発1号機で原子炉の心臓部が損なわれる「炉心溶融が進んでいる可能性がある」と発表した。発電所の周辺地域から、燃料の核分裂に伴うセシウムやヨウ素が検出されたという。燃料が溶けて漏れ出たと考えられる。炉心溶融が事実だとすれば、最悪の原子力事故が起きたことになる。炉心溶融の現象が日本で確認されたのは初めて。

 検出された種類は、いずれも本来は金属容器で封じ込めている物質。炉心溶融で大量に放射性物質が出れば、被曝(ひばく)の被害が広がる恐れもある。

 保安院は今回の炉心溶融について「放射性物質の広がりを計算した結果、現時点では半径10キロを対象とする住民避難の範囲を変更する必要はないだろう」と話している。

 震災にあった1号機は、核燃料棒を冷やしていた水位が下がり、露出していたとの報告もあった。

 燃料を包む金属容器は高温に耐えるとされる。溶けたとなれば、燃料周辺が相当の高温にさらされたとみられる。金属容器ばかりか原発の圧力容器や格納容器を溶かせば、放射性物質が外に漏れ出す。

 原発の運転中は、炉心で核燃料が核分裂を起こしている。発熱反応が連鎖し、冷却水を蒸気に変えてタービンを回し、発電している。

 冷却水があるうちは熱が一定に保たれるが、本来の水位が下がると燃料が生む熱の行き場が無くなる。最悪の事態では、原子炉の心臓部である炉心溶融が起きる。

 この事態を受け、保安院は自衛隊に給水支援を要請した。大量の水を使って熱を冷ますためだ。

 過去の大きな原子力災害も、炉心溶融が原因のものがあった。1979年には、米ペンシルベニア州のスリーマイルアイランド原発にトラブルが発生。緊急炉心冷却装置が働かず、高温になった燃料が炉心を溶かす大事故につながった。

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