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福島県と原発事故

 福島県のずいぶん年上の先輩から聞いた話である。

 わが故郷の三春に近い海沿いの浪江町に接している彼の故郷の東和町には、そこからの避難民が来ているという。

 彼は、東和町に行くそうだ。

 彼によると、福島県では今、東電のコマーシャルを一切流していない。それと、東北新幹線が那須塩原から仙台間が開通していない原因について、内陸部の白河あたりが震度7の地震に見舞われた関係ではないかと言っていた。仙台駅にも被害があったようだが、福島県内で橋脚あたりに相当のダメージがあったのではないかというのだ。

 福島県の前知事の佐藤栄佐久氏が、親族の競売入札妨害容疑で辞任に追い込まれ、その後、自身も収賄罪で逮捕されたことがあった。しかし、これについては、2002年に、東電の原発トラブル隠し発生後、プルサーマルの受け入れを撤回したことから、東電関与の疑惑を感じる。なお、玄葉光一郎国家戦略相は、佐藤栄佐久氏の義理の息子である。

 大阪芸大の純丘教授の記事によると、東電は東大や東工大や慶応大学などに金を投じて、御用学者を養成していたという。

 福島第1原発1~4号機を廃炉にすることを表明した東電会長の会見でのあの言い方と開き直りの態度には、怒りを感じた。それでも、廃炉の決断は一歩前進である。福島県で東電のコマーシャルが流せない状態になっている原因である県民の東電への深い不信と怒りの感情は当分おさまらないだろう。反原発で自立するというのも復興のあり方の一つの選択肢にあってもいいと思う。

 

福島県前知事「無分別が生んだ破局」 プルサーマル計画了承を撤回
                                                                                     (03/29 北海道新聞)

 【パリ共同】福島県の佐藤栄佐久前知事は29日付フランス紙ルモンドのインタビューで、福島第1原発の事故について、原発の運営に関わった人間の「無分別がもたらした破局だ」として東京電力や日本の原子力行政当局を強く批判した。

 佐藤氏は福島県知事時代の1998年、全国で初めてプルサーマル計画を了承。プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料が福島第1原発に搬入されたが、2002年に東電の原発トラブル隠しが発覚、了承を撤回した経緯がある。

 佐藤氏は「(今回の事故で)恐れていたことが現実になってしまった」と指摘。日本の原発行政を推進する経済産業省と監視機関の原子力安全・保安院を分離すべきだとの声があったのに実現していないことを挙げて「日本は民主国家だが、浸透していない分野がある。正体不明の利益に応じて、数々の決定がなされている」と原子力行政の不透明性を暴露した。

 また「今回の破局は(原発に関する)政治決定プロセスの堕落に起因している」と指弾した。

東電のカネに汚染した東大に騙されるな!
純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 芸術学部哲学教授
純丘曜彰 教授博士/健康・医療
2011年3月27日

/寄付講座だけで、東電は東大に5億円も流し込んでいる。一方、長崎大学は、その買収的な本性に気づき、全額を東電に突き返した。水俣病のときも、業界団体は、東大の学者を利用して世論操作を行い、その被害を拡大させてしまっている。いま、同じ愚を繰り返してはならない。/

 なんと5億円! 寄付講座だけでも、これほどの大金が、東京電力から東京大学大学院の工学研究科にジャブジャブと流し込まれている。これは、東大の全86寄付講座の中でも、単独企業としてあまりに突出した金額だ。(詳細データ http://www.u-tokyo.ac.jp/res01/pdf/20110301kifu.pdf 本記事のコメントも参照せよ)

 東大だけではない。東工大や慶応義塾大学など、全国のあちこちの大学の大学院に、東京電力は現ナマをばらまいている。これらの東京電力のカネの黒い本性は、2002年の長崎大学大学院で暴露された。そもそも東京電力が、自分の管区とはほど遠い長崎大学に手を伸ばしたことからも、手口の異様さがわかるだろう。

 長崎大学医学部は、戦前の官立六医大の一つという伝統を誇り、その大学院医学研究科を2002年4月から医歯薬学総合研究科へと発展させることになった。ここに突然、東京電力が、9000万円で講座を寄付したい、と言い出した。テーマは、低線量放射線の人体影響。そのうえ、その趣意書からして、原発推進とも受け取れる表現が踊っていた。これに対し、当時の学長、池田高良(まさに被曝腫瘍が専門)は、趣意書の書き直しのみで、カネの受け入れを強行しようとした。

 このため、学内外から猛烈な反対論が沸き起こり、夏には混乱の学長選となった。おりしも、東京電力は、福島第一原発三号機で、炉心隔壁のひび割れの事実を伏せたまま、97年にむりに交換し、二千人近い作業員にかなりの被曝をさせ、その後もこの事実を隠蔽し続けていたことが、ようやく発覚した。もはや、なぜ東電が被曝後遺症を扱う池田学長に唐突に大金の話を申し出たのかは明白だ。かくして、代わって斎藤寛(公害問題が専門)が学長に当選。長崎大学は、9月に臨時教授会を開き、東京電力の寄付講座受け入れを取りやめ、すでに大学側に振り込まれていたカネ全額を東京電力に突き返した。

 1956年に水俣病が発見された際、地元の熊本大学は、ただちに現地調査を行い、有機水銀が原因であることを特定し、チッソに排水停止を求めた。ところが、日本化学工業協会は、東大教授たちに水俣病研究懇談会、通称「田宮委員会」を作らせ、連中が腐った魚を喰ったせいだ、などという腐敗アミン説をでっち上げ、当時のマスコミも、この東大教授たちの権威を悪用した世論操作に乗せられて、その後も被害を拡大し続けてしまった。

 いままた、同じ愚を繰り返すのか。「核燃料70%の損傷」を、燃料棒292本の7割、204本のそれぞれにほんの微細な傷があるだけ、などという、アホな詭弁解説をまともに信じるほど、いまの国民はバカではない。なんにしても、テレビで口を開くなら、まず、東京電力から受け取った黒いカネを、全額、返してからにしろ。

 テレビもテレビだ。公正、中立、客観を旨とする以上、解説を学者に頼むなら、原発賛否両方の学者を公平に呼べ。調べるプロなら、連中のウラ事情ぐらい調べておけ。

/by Univ-Prof.Dr. Teruaki Georges Sumioka

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コメント

 ○福島第一原発事故発生にあたり、建設当時の関係者・従来までの原発推進者は出てきて発言して頂きたい。これだけの地震で即時に炉は停止てし、壊れなかったことはない世界に誇れることです。
 予備電源を含む多くの関係事項で多くの意見が取り入れらたには問題が残るところです。
 ○多くの国民に考えて欲しいこと・知って欲しいことがあります。自分は40年以上原子力学会会員でした。世界の原子力は核兵器帰国管理下にあると言ってよいと見ます。1965年から1970年までの中国での原水爆実験の当時の核汚染は現在の福島原発事故よりも非常に大きいものでした。マスコミや放射能関係の学者は国民にそんなに報道しませんでした。ロシアが解体源潜の廃液を我が国の近海まで近づき放水したときもマスコミを始め国民は取り上げられませんでした。強い国にはだっまている国民であることに気づいて欲しいのです。
 ロシアの技術者がチェリノブイリより日本の事故が大変であると言っておりますが、日本の場合炉は爆発はしておりません。
○さらに国民に知って欲しいのは、米国のように復興に強力してくれている国もありますが、国は挙げませんが弱み付け込んでいる国もあることを見てください

 

投稿: 坂東 | 2011年4月 4日 (月) 22時11分

農作物・牛乳・海産物にについて県で放射能を測定し値がしたまわったもには「県知事の安全確認証明書」を貼り出荷できるようお願いいたします。安全確認証明書を貼ったものを拒んだ場合は処罰出来るよう政府から命令を早急に出してください。
 生産者も困っておりますが、我われ消費者もこまっております。

投稿: 坂東太郎 | 2011年4月 4日 (月) 22時39分

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