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経産省前「テントひろば」の正義は勝つ

 

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 久しぶりに経産省前「テントひろば」を訪れた。仕事が忙しくなる前に、経産省が張った鉄の鎖を撮影しておきたかったためでもあった。報告によると、「テントひろば」には次々と訪問者が訪ねてきている。その数は増加傾向にあるという。日曜の夕方だったが、私が訪れた時にも、座り込みをする人が何人もいた。外国人の姿もあった。「テントひろば」に関わる人たちは頑張っている。

 先に経産省によって張られた鉄の鎖は、かれらの「悪」を象徴するかのように暗く、そこに書かれている言葉も薄汚れて見える。それもそのはずで、かれらはこの間、福島原発事故への責任を明確に認めず、今やトップに、事故直後から「安全」を繰り返した無責任極まりない枝野を大臣として戴いているという上から下まで無責任な連中なのである。それが書かれている言葉の貧相さにも現れている。これが、日本国家のエリート官僚のレベルの低さを示すものでなくてなんであろう。これが大学知、官僚知の醜すぎる実態だ。

 それに対して、テントを飾る言葉は、命のレベルで人々をつなぐ言葉の深いコミュニケーション機能を見事に果たしているではないか! 言葉、そしてスローガンはこういうレベルまで表現として到達すれば、人の心に届き、響くのだ。それが人を惹きつけるのであって、表面的な計算によっては人々を深く結びつけることはできないのである。政治のレベルがそこまで到達できれば良いのであって、そうでなければ、運動は持続性や根源性や深さや広がりを持つことはできない。これも経験知で言えることだ。こういう場合に参照される歴史的経験としての足尾鉱毒事件での田中正造と谷中村の闘いがそうであるように、一世紀前だろうと、必ず蘇らされる歴史的な無意識の集合的記憶となれば、それは繰り返し参照され、闘いは引き継がれていく。人々はそういう社会矛盾の解決形態が実現するまで、世代を超えても運動し続けるのである。そのことに確信を持つことが大事である。

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 先の女たちの脱原発キックオフ集会は400人以上で会場があふれ、第2、第3会場まで用意され、さらに、インターネット中継で多くの女性たちが参加、視聴したと報道されたが、福島の女性たちは、12月1日からふたたび経産省前「テントひろば」での座り込みを開始することを宣言した。それも、「十月十日」という長期にわたるものだ。すごいことを決断した、というか、決断せざるを得なかったということに、事態の深刻さが現れている。これを支えていかなければならない。私の考えでは、これに力の7割以上を使うべきだ。野田政権は、このすさまじい闘いを足下から突きつけらたら震えがくるのではないだろうか。それにどう答えるのか。下手なことをすれば、野田政権はもたないのではないだろうか。

 経産省・東電・御用学者の責任追及はこうして続くのだ。法であれ国家であれ、正義に反すれば、存在根拠を失う。統治の正当性が損なわれるからである。経産省前「テントひろば」の周りだけに張られた鉄鎖はそのことを自己暴露している。不正義の経産省官僚の占領・支配する土地の一角に社会の良心・正義の象徴が食い込んで、「悪」を正す「天の声」を響かせ続けている。そこに、福島という根っこがついている。そして、斜め向かいの外務省には、TPPを推進する福島2区選出で、「原子力ムラ」によって知事の座を追われた佐藤栄佐久前福島県知事の義理の息子の玄葉光一郎が大臣として座っている。このような構図が霞ヶ関の一角に出来上がっている。それは偶然だが、その偶然が今や新しい意味を持ってきている。つまり、この運動が玄葉の目にどう映り、その心にどう響くかが政治的な意味を強く持ちつつあるのである。

 運動は、霞ヶ関や国会レベルの民主主義、官僚民主主義や代議制民主主義の限界を超える高い民主主義の水準を実現することで、人々の多数をこちらに引き寄せなければならず、そのことに意識的である必要がある。そうした点では過去を反省する必要がある。それから、3・11については、今、様々な面から様々な本格的な論考がいろいろな媒体で出てくるようになっていて、議論の深まりを実現する条件が出来つつあると思う。それと運動の間で良好なコミュニケーションが取れるようにしていかなければならない。

 

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