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意志の力 信念の人アウンサンスーチーさん

 根本敬・田辺寿夫『アウンサンスーチー』(角川書店)、『ビルマからの手紙』(毎日新聞社)、『新ビルマからの手紙』(毎日新聞社)、『老子・荘氏』(中央公論社)、『諸子百家』(中央公論社)など。

 わたしの信念は、共産主義革命を目指す左翼の立場を貫くことである。わたしは、その内部からの批判、つまり左翼としての自己批判をしている。外から外在的に批判しているのではない。自己解放をエゴ解放と取り違えて自らを甘やかす者はブルジョア社会の支配的な自己意識=エゴイズムに屈服することになる。人間は社会諸関係のアンサンブルという『ドイツ・イデオロギー』のテーゼを踏まえるならば、自己はすでに社会的であり、他者との交通を前提している。自己解放=他者解放であり、これは同時である。自己だけが先に解放されることはありえず、それを不可能と見て、他者の解放と自己の解放を有機的に結合して闘うのがプロレタリアートの自己解放運動であり、それがマルクス・エンゲルス・レーニンの立場である。それを示す文章は数多くある。だから、労働運動は全人民解放闘争、革命の任務に従属する。革命が優先で、労働運動はそれに従うべきものだ。全人民的政治闘争を闘うことを優先しなければならないのである。それが階級闘争である。そこで、労働者階級の偉大な自己犠牲の精神、自己・他者解放の力、全人民的闘争でのヘゲモーン性、先駆者性、解放者性、指導性、積極性といったものが、育成され、成長するのである。労働者階級の大胆かつ率直な自己批判は、敵である支配階級や反動に畏怖の感情すら引き起こすほど大きな力をもっている。だから、例えば、部落解放運動で掲げられた「部落の解放なくして労働者の解放なし」というスローガンは、人々に畏敬の念を呼び起こしたのである。自己の解放を他者の解放としっかりと固く結びつけて闘うものこそが真の全人民の解放者=プロレタリアートである。

 そして、もう一つ、マルクス・エンゲルス・レーニンに共通するもので、敵からも尊敬されたロンメル将軍が言っていたとおり、意志の強い者が勝つ。知識人はそれが弱いことが多いため、動揺し、ふらつきやすく、したがって負けやすいのだ。自滅しやすいのである。それは幾多の失敗を重ねながら学び取った教訓の一つである。アウンサンスーチーさんは、ビルマ「民主化」闘争の中で信念を貫き通した意志の強い民主主義革命の立派な闘士である。主義は違えど、尊敬に値する人だ。

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