15日ロイター通信によると、パレスチナ側の死者は、1,024人とついに千人を超えた。イスラエルのガザへのジェノサイド攻撃は、20日目に入り、市街戦が続いている。
同日、パレスチナ自治区のガザ市で、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRW)の現地本部がイスラエル軍の攻撃によって炎上し、負傷者が出たと伝えられている。この機関のスタッフは、イスラエル軍は、国際条約で使用が禁止されている白リン弾を使用したと述べているという。
アメリカのライス国務長官は、これを誤爆だと述べ、イスラエルのバラク国防省とリブニ外相に、こうした事故を防止するように伝えたという。ライス国務長官は、これを、「事故」「誤爆」だと言うのだ。イスラエルが攻撃したのは、人道支援物資の保管庫である。先に、イスラエルは、支援物資を運ぶトラックを攻撃している。これは、ガザの人々の食糧を断つ兵糧攻めの一環ではないのかと疑わせるものである。
さすがに、イスラエルをかばってきたライス国務長官も、国連施設への攻撃には、ものを言わざるを得なくなったわけである。中曽根外相は、「(即時停戦を求めた)国連安保理決議にもかかわらず、国連関連施設や病院に被害をもたらしたイスラエル軍の攻撃を非難する」と新聞に語っている。ちょうど、国連の潘基文事務総長が、エジプトなど関係諸国を訪れて外交に乗り出している最中で、エジプトで、ムバラク大統領、アラブ連盟のムーサ事務局長と会談し、イスラエルとの交渉のため、エルサレムを訪れるというタイミングである。前日14日には、日本政府が派遣した有馬龍夫・中東和平担当特使が、オルメルト暫定首相に、即時停戦を求めたばかりである。CNNによると、潘事務総長は、ガザ訪問を希望しているが、現地情勢から、困難という見方をしているという。
元レバノン大使の天木直人氏は、イスラエルの攻撃を非難し続けている。氏は、15日のブログ記事「イスラエルを正しく理解するためには努力が必要である」で書いている。
「杉原氏の美談がイスラエル政府により作為的につくられ、日本において過度に美化さ れている事を私は知っているからだ。もっとはっきり言えば杉原氏という善良な外交 官の行為を日本国民への情報操作の具にしているということだ」。
このようなイスラエルによる情報操作戦という戦場で戦うことも必要だということである。イスラエルは、情報戦という戦争を遂行しているのであり、この戦場で戦うことも、パレスチナ連帯の一つなのである。一人でも、こうしたイスラエルの情報操作から解放される人が増えれば、自ずとパレスチナ問題の真実が見えてくる人が増えて、それは、この攻撃を止める力の一つになるということを天木さんは指摘しているのだと思う。
イスラエルのガザ攻撃以来、この攻撃を止めるために、がんばっておられる岡真理さんのAMLへの投稿です、至急転送とあるので、転載させてもらいました。
市街戦では、イラクでもそうだったが、多くの非戦闘員を巻き込み、犠牲を出すことが避けられない。犠牲者の数は、急増するだろう。
昨年、イラク帰還兵の反戦ビデオを観たが、市街戦・白兵戦においては、戦闘員か非戦闘員の見極めは難しく、非戦闘員を殺害してしまって、それへの自責の念に苦しむ帰還兵の証言があった。
オルメルト暫定政権は、2月10日の総選挙からアラブ政党の参加を禁止した。デモクラシー・ナウというシオニスト左派の平和団体は、パレスチナとの共存を訴えて、この攻撃に反対しているが、イスラエル国内の圧倒的多数は、この攻撃を支持している。イスラエル国内に、デモクラシー・ナウのような勢力が増えることが、和平への道につながる。
それから、なんといっても、イスラエルのレイシズムを擁護しているアメリカ政府とアメリカ世論の変更が必要である。日本政府は、暗にアメリカの立場を支持している。せめて、即時停戦を求める国連安保理決議や国連人権理事会決議を実現するための外交努力を真剣に行うべきであり、その立場から、イスラエルを一方的に支持するアメリカ政府に、これらの国連の意志に従うよう求めていくべきである。
[AML 23556] Fw: 至急転送してください! ガザ 15 日 16:30 (日本時間 23:30 )
OKA Mari anajoana at nifty.com
2009年 1月 16日 (金)
京都のおかです。
ガザ、市街戦が始まりました。
以下、転送します。
至急転送してください! ガザ 15 日
> パレスチナ子どものキャンペーンです。
>
> 市街戦が始まっています。
>
> ガザからの緊急の声を一人でも多くの人に伝えてください。
>
> 転送転載大歓迎
>
>
> ガザ 1月15日16:30(日本時間23:30)
> --------------
> 500メートル先に戦車が・・・
> --------------
>
> 国連の本部が攻撃されました。今、私の家族と一緒に家にいますが、家から500m
> のところにイスラエル軍の戦車がいて外にでることができません。これまでで最
> 悪の日です。
>
> 彼らはテル・アル・ハワ地区に侵入し、次に小麦が保管されていたUNRWA(国連)
> 本部を攻撃して火事が起きました。テル・アル・ハワ地区の人々は、女性も子ど
> もも通りに出て逃げ出しました。この地域は人口密集した住宅地です。男たちが
> 集められ、建物が取り上げられて火がつけられました。あらゆる方向から爆撃と
> 砲火を浴びせ、アブダビのジャーナリスト2人が負傷し、1人は重傷です。
>
> 今、新たな空爆が始まりました。(爆発音)
>
> イスラエルは状況をどんどんエスカレートさせています。今、人々は家を離れて
> あちこちに動き回っています。あらゆる方向から攻撃を受けているので、どこに
> も行けず、人々はただ動き回るだけです。いろいろな地域が攻撃を受けています。
> そのような地域から人々は逃げ出しています。
>
> -----------
> 人々が逃げまどっている
> -----------
>
> 昨夜は朝まで恐ろしい時を過ごしました。銃撃が連続しています。
>
> (また爆発音を飛翔体の飛行音)
>
> 多くの人々が残骸の下敷きになっています。パレスチナ赤新月社が運営している
> アル・クッズ病院も攻撃を受けました。ここには500人のパレスチナ人が避難し
> ています。この病院もテル・アル・ハワ地区にあります。病院も救急車も民間防
> 衛局も消防署も、全てが攻撃されています。多くが負傷したり死んだりしていま
> す。
> --------------
> 石油の備蓄も小麦もなくなった
> --------------
>
> 多くの人がただ逃げ回っています。今日の午後は多くの人がただ毛布やかばんだ
> けを持って攻撃された地域からこちらに逃げてきています。テル・アル・ハワ地
> 区の人々は国連本部に逃げ込んでいましたが、そこも攻撃されました。イスラエ
> ルは攻撃してUNRWA職員と避難民の3人が負傷しました。ここにはUNRWA本部のオ
> フィスと倉庫がありました。
>
> 大きな問題は、この施設には石油が備蓄されていたことです。石油やガスの備蓄
> が破壊されたのは破局的です。これらの燃料は病院や井戸から水をくみ上げる施
> 設に供給されていました。ガソリンや燃料はUNRWAだけにしかなかったのです。
> 石油は攻撃目標になった二つのものの一つです。もう一つは小麦粉でした。もう
> ガザには小麦も石油もありません。
>
> 空爆は無差別で、攻撃はあらゆる方角に向けられています。ただ殺すだけです。
>
> 皆さんによろしく。
>
> ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
>
> アムジャッドさんと電話がつながり、話を聞くことができました。
> 彼には、小さな娘が二人います。子どもたちはどんな思いでいるのでしょうか。
> 電話で話をすることしかできない自分がとても辛いです。
>
> **************************************************
> 特定非営利活動法人 パレスチナ子どものキャンペーン
> Campaign for the Children of Palestine(CCP)
> 〒171-0031 東京都豊島区目白3-4-5 アビタメジロ603
> Tel:03-3953-1393 Fax:03-3953-1394
> Email: ccp at bd.mbn.or.jp
> HP: http://ccp-ngo.jp/
●日本政府は人権理事会決議の実現=停戦とガザ国際調査団派遣に動け!
【資料:国連人権理事会ガザ決議(仮訳)】
[転送・転載歓迎/重複失礼]
杉原浩司です。ガザ侵略により既に1000人以上の命が奪われました。国連
事務総長イスラエル訪問中のUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機
関)本部爆撃など、イスラエルの戦争犯罪は留まるところを知りません。
世界は完全にナメられています。
1月12日の国連人権理事会緊急会合でガザに関する決議が賛成多数で採択
されました。ヒューマンライツ・ナウ( http://www.ngo-hrn.org/ )に
よる仮訳を入手しましたので、重要と判断し、取り急ぎご紹介します。
極めて残念ながら、日本政府はこの決議にEU諸国と共に棄権しました。
そして、決議は未だ履行されてはいません。たとえ棄権しようとも、決議
が採択された以上、日本政府は人権理事国として決議履行のために最大限
努力する義務があります。
◆日本政府が、決議の履行、とりわけガザへの国際調査団派遣を緊急に実現
するために積極的に動くよう、外務省や各政党に働きかけて下さい!
◇中曽根弘文外相 (FAX)03-3592-2424
◇外務省ご意見・ご感想コーナー
http://www3.mofa.go.jp/mofaj/mail/qa.html
→「志野光子人権人道課長」あてでお願いします。
◇外務省 (代表電話) [TEL]03-3580-3311
小沢一郎(民主党代表) (FAX)03-3503-0096
鉢呂吉雄(民主党ネクスト外相) (FAX)03-3593-7272
犬塚直史(民主党ネクスト外務副大臣) (FAX)03-5512-2318
志位和夫(共産党委員長) (FAX)03-3508-3735
福島瑞穂(社民党党首) (FAX)03-3500-4640
田中康夫(新党日本代表) (FAX)03-5512-2416
太田昭宏(公明党代表) (FAX)03-3592-1019
綿貫民輔(国民新党代表) (FAX)03-3504-2569
……………………………………………………………………………………………………
国連人権理事会 決議
2009年1月12日
占領下のパレスチナ地域、特にガザ地区に対する最近のイスラエル軍の攻撃による
重大な人権侵害
国連人権理事会は、
国際連合憲章と世界人権宣言の原則と目的に従って、
平和、安全保障、開発、人権を認める事は、
国際連合の制度の根幹をなすものであると認識し、
また、国際連合憲章に記されているように、パレスチナの人々の自決権と武力行使による土地の取得の非許容性に基づいて、
2006年3月15日の国際連合総会決議60/251を思い出し、
東エルサレムを含む、占領下のパレスチナ地域での、国際人権法の適用性を確認し、
また、同地域での国際人道法、つまり戦時下における文民の保護に関するジュネーブ第四条約の適用性を確認し、
国際人権法及び国際人道法は義務であり、相互に補強するものであることを強調し、
また、ジュネーブ第四条約の締結国の義務を想起し、戦時下における文民の保護に関するジュネーブ第四条約の各締結国は、この条約に基づく義務を尊重し、
また保証しなければならないことを再確認し、
生存権がすべての人権の最も根本的なものであると強調し、
占領軍であるイスラエルが過去に批准した東エルサレムを含む占領下のパレスチナ地
域における人権状況に関する国際人権理事会の決議及び勧告の不履行に対して重大な懸念を表明し、
イスラエルによる継続中の大規模な軍事作戦は、 占領下のパレスチナ地域、特にガ
ザ地区でのパレスチナ市民に対する重大な人権侵害を引き起こし、
その点での同地域における重大な人道的危機を深刻化させ、
同地域における公正かつ永続的な和平の実現に向けた国際的な努力を台無しにしていると認識し、
市民に対するいかなる暴力も非難し、
現在の状況における人命の犠牲を遺憾に思い、
また、境界線を封鎖、医療品及び食料の供給の停止を含む、
ガザ地区におけるイスラエルの包囲攻撃は、
パレスチナ市民に対する集団的な懲罰に当たり、
人道上及び環境上の悲惨な結果をもたらすと認識し、
1、占領下パレスチナ地域、特にガザ地区に対する継続中のイスラエル軍の軍事作戦
が、パレスチナ市民に対する重大な人権侵害とパレスチナの経済基盤の計画的な
破壊を引き起こしていることを強く非難し、
2、多くの女性と子供を含むパレスチナ人の900人以上の死者と4000人以上の負傷者
を出した同地域でのイスラエル軍の軍事攻撃の即時停戦と、4人の市民の死者と
数名の負傷者を出したイスラエル市民に対するロケット弾の発射の停止を求め、
3、イスラエルに対して、占領下のガザ地区からのイスラエル軍の即時撤退を要求し、
4、1967年以来のすべてのパレスチナ地域の占領の中止と、すべての近隣諸国との平
和と安全保障と基にした東エルサレムを首都とする独立主権国家としてのパレス
チナの建国に向けた和平交渉努力の尊重を求め、
5、第四ジュネーブ条約の原則に従って、市民、医療施設及びその関係者を標的に
する事、また公的及び私的財産の破壊に加え、パレスチナ人の文化的遺産の計
画的な破壊の停止をイスラエルに要求し、
6、包囲攻撃の解除と、国際人道法上の義務の遵占として、人道上の回廊の即時設置
及び、報道の為の回廊を通じた紛争地域への報道機関の自由なアクセスを含む、
占領下のガザ地区に対する人道支援のアクセスと自由な移動のためにすべての境
界線の解放を、イスラエルに更に要求し、
7、ガザにおける現在の軍事攻撃の即時停止に向けた現在のイニシアティブに協力す
ることを、国際社会に対して求め、
8、占領下パレスチナ地域、特にガザ地区でのイスラエルによる重大な人権侵害の即
時停止の為の、緊急の国際的な行動を求め、
9、国際人権法と国際人道法に従って、占領下のパレスチナ地域でのパレスチナ人の
即時の国際的な保護を求め、
10、国際人権法及び国際人道法の原則を尊重し、市民に対する攻撃を自制することを、
すべての関係者に要求し、
11、(a) 占領下パレスチナ地域、特にガザ地区での現地事務所のプレゼンスと、イス
ラエルによるパレスチナ人の人権侵害及びパレスチナ人の財産の破壊を記録、観
察する為に必要な人員及び専門家の派遣を強化し、
(b) この決議の履行に関する定期的な報告を人権理事会に提出することで、国際
連合人権高等弁務官に対して、イスラエルによる人権侵害に関して報告するよう
に求め、
12、関連するすべての特別報告者、特に1967年以来の占領下のパレスチナ地域の人権
状況に関する特別報告者、精神的及び肉体的健康に関する特別報告者、紛争地に
おける子どもに関する事務総長の特別代表、女性に対する暴力に関する特別報告
者、国内難民に関する事務総長の特別代表、十分な住宅供給に関する特別報告者、
食料の権利に関する特別報告者、超法規的、恣意的な死刑執行に関する特別報告
者、教育権に関する特別報告者、極度の貧困に関する特別報告者、に対してパレ
スチナ人に対する人権侵害の情報を緊急に探し集め、次回の人権理事会会議にそ
の報告を提出することを求め、
13、イスラエルに対して、上記で言及したすべての報告者に完全に協力し、1967年以
来の占領下パレスチナ地域の人権状況に関する特別報告者の調査に対するこれ以
上の妨害を止める事を求め、
14、現在の攻撃に関して、占領下パレスチナ地域、特にガザ地区でのイスラエルによ
るパレスチナ人に対するすべての国際人権法及び国際人道法違反を調査する、理
事会長によって任命された、緊急の独立現地調査団を派遣する事を決定し、イス
ラエルに対して、この調査団に完全に協力し、調査作業を妨げないように求め、
15、事務総長及び国際連合人権高等弁務官に対して、上記に言及した特別手続き及び
現地調査団が効率よくかつ迅速にその委任を遂行できるように、すべての管理上、
技術上及び後方支援を提供することを求め、
16、国際連合事務総長に対して、女性と子供を含むパレスチナ市民の犠牲者を出した
学校を含む、最近の国際連合パレスチナ難民救済事業機関関連施設を対象にした
攻撃を調査すること、この件に関する報告を国連総会に提出することを求め、
17、次回の人権理事会会議でのこの決議の履行について検討することを決める。
天木直人ブログ1月15日、「イスラエルを正しく理解するためには努力が必要である」
ガザで暮らしてガザの実情を知っている者は皆イスラエルの暴挙に怒りを覚えている。
イスラエルと結びついて利益を得ている者は皆イスラエルを擁護する。
しかしこのブログを読んでいる読者の多くはそうではないだろう。
だからイスラエルのガザ攻撃が連日ニュースで流されても、世界で止む事のない戦争の一つでしかないと思っているのかもしれない。
どのように残虐な事が繰り広げられても、戦争に犠牲はつきものだ、攻撃を止めないイスラエルとパレスチナの双方の指導者が悪い、と思っているのかもしれない。
しかし、そんな読者であっても、イスラエルのやっている事は、いくらなんでも酷すぎるのではないか、と思う者が多いだろう。
そして、ふつうはこれだけの残虐な事が行なわれていれば、国際社会が介入して停戦に持ち込まれるはずなのに、なぜイスラエルのガザ侵攻だけは誰も止められないのか、止めようとしないのか、と感じるだろう。
そう思う人はすでにイスラエルという国を正しく理解できる資格がある。その疑問からすべてがスタートする。そこから自分の頭で考えて自分なりの答えをだせばいい。
しかしそれには真実を知る努力が少しばかり必要だ。その参考のためにこのブログを書いている。
杉原千畝という外交官がいた。日本政府の訓令に反して迫害ユダヤ人に亡命ビザを発給して6000人ほどのユダヤ人の命を救った外交官だ。
先日なくなられた杉原夫人は生前に、「うちの主人がユダヤ人の命を救った事が果たして正しかったのでしょうか」と知人にもらしていたという話を、私はこのあいだ人づてに聞いた。ナチに虐待されたユダヤ人が、今度は同じ事をパレスチナ人に繰り返している、それを知って心を痛めていたというのだ。
もちろんユダヤ人の命を救った事は正しい。しかしそのユダヤ人たちによってつくられたイスラエルという国が、パレスチナ人を虐待している、この矛盾が杉原夫人を苦しめたのだ。もちろんそれは今回のガザ攻撃が始まる前の話である。今回のガザ攻撃はこれまで休む事無く続けられてきたイスラエルのパレスチナ弾圧政策の延長に過ぎないという事である。
イラク戦争に反対して外務省を首になった私は、講演先などでよく、あなたは杉原千畝さんを思い起こさせてくれる、と言われる。
そのたびに私は内心いささかの困惑を覚える。その理由は、杉原氏はその行為で6000人ものユダヤ人の命を救ったという現実の功績がある。それにくらべ私は「小泉バカヤロー」と言っただけだ。その意義において比べものにならない。
しかし困惑するもう一つに理由は杉原氏の美談がイスラエル政府により作為的につくられ、日本において過度に美化されている事を私は知っているからだ。もっとはっきり言えば杉原氏という善良な外交官の行為を日本国民への情報操作の具にしているということだ。
もちろんこれは杉原氏の責任ではない。イスラエル政府の責任を私は言っている。
私がイスラエルを正しく知るためには努力が必要だ、と言ったのはこの事である。
外から与えられる情報を、ぼけっ、としてそのまま信じてしまうと、とんだ勘違いを起こす事になる。
1月15日の朝日新聞は、イスラエル政府が外国報道陣のガザ立ち入りを拒否し続けていると報道している。これでどうして我々は今ガザで何が起きているか知ることができるだろうか。いままで日本のメディアが流してきた報道や映像は、嘘とは言わないまでもイスラエルの都合のいい偏った情報であるということだ。
真実はガザにいる被害者たちがインターネットなどで発する声の中にある。それを知ると見方が一変する。悲惨さが圧倒的になる。
1月15日の日経新聞は、イスラエルの政治家が語ったという次の言葉をスクープしている。
「米国が第二次大戦中に日本に対して行なったのと同じように、我々もハマスとの戦いを続けなければならない」。
つまり無差別爆撃と原爆投下で無条件降伏するまで叩きのめす、と言っているのだ。
これがガザ攻撃であり、これがイスラエルという国である。
最近のコメント